IJFワールドマスターズ・アゼルバイジャン2011

2011年最初のIJFの公式大会がアゼルバイジャンの首都バクーで開催された。日本男子は金・銀なし。銅4個。一回戦敗退が6試合もあって惨敗の結果であった。日本女子は金3、銀5、銅2と安定した成績であった。

帯から下部を攻撃・防御の反則については浸透してきたが、外国勢のそれに対する対策もかなり進化してきていると思われた。

片襟・片袖だけを持ってワニが回転するように捻って回るテクニックは多くの選手が得意技にし、見事に決まった試合があった。東京の世界選手権で日本の海老沼が投げられた技である。

その他、相手の手が肩越しに触れようならば、瞬間的に反応して掬い投げに入る動作はかなり訓練を重ねているように思われた。

「反則ではないか」とケアーシステム(ビデオ)で検証すると見事に相手の手がクロスして肩越しになっている。微妙な部分もあったが、「反則負け」の確証が得られない。

このことについてバルコス氏やシュナイダー氏とも協議したが、ルール改正後一段落したのでもう少し詳細な判断基準を出す必要があることで一致した。

パリのグランドスラムのときに協議することとなった。
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# by kawaguchidojo | 2011-01-20 23:56

全日本柔道選手権大会の審判規定

恒例の「全日本柔道選手権大会」が4月29日に日本武道館で開催される。
昨年5月以降の全柔連主催大会は全て「国際柔道連盟試合審判規定」で行うことが決定していることから、当然今年の大会は「国際規定」で行われる。4月17日に開催される「全日本女子柔道選手権大会」も同様に「国際規定」で行われる。

この両大会の審判規定について過日全柔連から全国の関連部署に通知されたと思われるのでその内容を簡単に紹介します。

①国際柔道連盟試合審判規定で行う。

②試合時間は6分間とする。

③試合時間内で勝敗が決しない場合は、延長戦(ゴールデンスコアー方式)は行わず、旗判定にて僅少差をもって勝敗を決する。

④試合場の大きさは、8m×8mの試合場内とし、周囲に3mの安全地帯を設ける。

以上の内容である。
世界各国で行われている柔道の大会は「国際柔道連盟試合審判規定」で行われることが原則であるが、大会の内容によって各国とも若干変則的に行っているのが実情である。
試合時間や延長戦の取り扱いもレベルによってまちまちであるし、個人戦と団体戦も独自に変化をもたせて行われている。

日本国内においても全日本の地方予選(県レベル・地区レベル)は本大会と同様の審判規定で行われるのが望ましいが、「国際規定」であっても試合場の企画(2色で8m×8m)が万全でないことを考慮し、試合時間や延長戦の取り扱いについても柔軟的に行われることを推奨します。
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# by kawaguchidojo | 2011-01-06 07:27

アジア大会の混乱について

アジア競技大会(広州)最終日の女子48kg級福見選手(日本)対呉選手(中国)の決勝戦の内容についてスポーツ新聞等では日本の関係役員の談話とともに「福見は勝っていた」と書いた。これについて川口の見解を述べたい。

新聞:「3分間の延長を含めた8分間で一方的に攻めたのは福見だった。」
川口:最初の5分間が終了した時点では、まったくの互角で福見の優勢は確認できなかった。3分間の延長では福見が優勢であると思ったが、「指導」はどちらにも与えられてなく、地元中国の大きな歓声の後押しを受けたら「審判員が動揺しなければ良いが・・。」と思ったが不安が的中した。本部席から見た川口の「判定」は当然福見の「勝ち」であった。

新聞:「決勝戦を戦った呉(中国)は準決勝の勝利も怪しい内容だった。」
川口:中国選手の見事な「横車」による捨身技である。高度な技術であり「一本勝ち」に問題なく、対戦相手の韓国からも具体的な抗議はなかった。柔道専門家がビデオを検証すれば問題なく中国の「一本」である。もっと慎重に記事を書いて欲しいと思った。

新聞:「100人見たら100人、福見が勝ったと思う。」
川口:「有効」以上のポイントがなく、「指導」もない試合は時として「判定」が分かれる場合があり、国内でも同様のことはよく見られることだ。1つの「効果(現在は廃止された)」や1つの「指導」だけで勝負を決定しない方法は僅差判定を少なくしようとするIJFの改正されたルールの特徴であり、「有効」以上のポイントを取ることが勝利の原則である。東京で行われた「世界柔道選手権大会」でも福見は決勝戦で延長戦の末「判定」で不覚をとっている。今回の敗戦を反省し、どんな状況であっても「有効」以上のポイントを取って確実に勝利して欲しいと思う。厳しい意見だが「判定」に頼る内容は負けに等しく、「投げないと意味がないので負けと同じ。勝っていたとしてもまったく満足できない」と本人も言い残している。
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# by kawaguchidojo | 2010-11-26 18:56

上川選手の判定について

東京で行われた世界柔道選手権大会最終日、無差別決勝戦の上川とリネール(フランス)の「判定」について、その後、カザフスタンで開催されたワールドカップ、モロッコで開催された世界ジュニア柔道選手権大会でIJF審判理事バルコス氏が審判員に対して決勝戦の様子を解説していたのでその一部を報告したい。

あの決勝戦は大変興味ある内容であった。
5分間の通常時間と3分間のゴールデンスコアで2(白:上川)対1(青:リネール)の
判定になった。
最初の5分間で上川に積極性に欠けると判断されて「指導」が1回与えられた。上川に2回目の「指導」が与えられたら当然(「有効」となって)試合は終了している。
しかし、2回目はなく、ゴールデンスコアに入って上川は3度リネールを宙に浮かす技を出して攻撃した。
このような場合、「指導1」は残っていたが、具体的に柔道の技で攻撃し、3度相手が大きく宙に浮いた動作はまさに柔道の技であり優勢勝ちの条件を満たしていた。
また、決勝戦の審判員3人のうち、ヨーロッパから2人(主審:ドイツ、副審:スペイン)オセアニアから1人(ニュージーランド)があたっており上川には決して有利とは思えない配置であったことを考えても上川の勝ちは順当であり納得できる。
ゴールデンスコアに入った場合は「指導1」があったとしても8分間で総合的に柔道で勝っている選手が勝利すべきだ。
このことは審判員がもっとも重要なこととして頭において欲しい。
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# by kawaguchidojo | 2010-11-08 00:16

「少年大会申し合わせ事項」の「ケンケン内股」の解釈

1、加えるもの(禁止事項と罰則)
 指導(軽微な違反)
1.相手の後ろ襟、背部又は帯を握ること。
ただし、技を施すため、瞬間的(1.2秒程度)に握るのは認められる。
(注)中学生の場合は、試合者の程度に応じて、後ろ襟を握ることは認められる。

第27条(附則)1.[相手の後ろ襟、背部又は帯を握ること]関係
 ①「後ろ襟」の解釈については、柔道衣を正しく着用したときの頸の後ろ側(うなじ)  の範囲にある襟の部分をいう。たとえ試合者の一方が後ろ襟を握った後、その襟を引き下げて側頸部にずらした場合でも反則とする。
 ②「背部を握る」の範囲は、目安として肩の中心線に手首がかかるような状態の場合を背部とみなす。
  「後ろ襟、又は背部を握った」状態で、通称ケンケン内股をかける場合は、[瞬間的(1、2秒程度)]の規定にかかわらず、特例として認める。

「通称ケンケン内股をかける場合」の解釈
内股に限らずケンケンで入る技(たとえば大内刈・小内刈・大外刈等)が対象となる。
従来はケンケン内股のみ認められ、連絡技(たとえば大内刈)に変化した時点で「待て」となっていたが、連絡技による変化も技が途切れるまで認めることとする。
(例)内股→大内刈、大内刈→内股、大内刈→小内刈
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# by kawaguchidojo | 2010-10-10 23:33


川口孝夫


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