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アジア大会の混乱について

アジア競技大会(広州)最終日の女子48kg級福見選手(日本)対呉選手(中国)の決勝戦の内容についてスポーツ新聞等では日本の関係役員の談話とともに「福見は勝っていた」と書いた。これについて川口の見解を述べたい。

新聞:「3分間の延長を含めた8分間で一方的に攻めたのは福見だった。」
川口:最初の5分間が終了した時点では、まったくの互角で福見の優勢は確認できなかった。3分間の延長では福見が優勢であると思ったが、「指導」はどちらにも与えられてなく、地元中国の大きな歓声の後押しを受けたら「審判員が動揺しなければ良いが・・。」と思ったが不安が的中した。本部席から見た川口の「判定」は当然福見の「勝ち」であった。

新聞:「決勝戦を戦った呉(中国)は準決勝の勝利も怪しい内容だった。」
川口:中国選手の見事な「横車」による捨身技である。高度な技術であり「一本勝ち」に問題なく、対戦相手の韓国からも具体的な抗議はなかった。柔道専門家がビデオを検証すれば問題なく中国の「一本」である。もっと慎重に記事を書いて欲しいと思った。

新聞:「100人見たら100人、福見が勝ったと思う。」
川口:「有効」以上のポイントがなく、「指導」もない試合は時として「判定」が分かれる場合があり、国内でも同様のことはよく見られることだ。1つの「効果(現在は廃止された)」や1つの「指導」だけで勝負を決定しない方法は僅差判定を少なくしようとするIJFの改正されたルールの特徴であり、「有効」以上のポイントを取ることが勝利の原則である。東京で行われた「世界柔道選手権大会」でも福見は決勝戦で延長戦の末「判定」で不覚をとっている。今回の敗戦を反省し、どんな状況であっても「有効」以上のポイントを取って確実に勝利して欲しいと思う。厳しい意見だが「判定」に頼る内容は負けに等しく、「投げないと意味がないので負けと同じ。勝っていたとしてもまったく満足できない」と本人も言い残している。
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by kawaguchidojo | 2010-11-26 18:56

上川選手の判定について

東京で行われた世界柔道選手権大会最終日、無差別決勝戦の上川とリネール(フランス)の「判定」について、その後、カザフスタンで開催されたワールドカップ、モロッコで開催された世界ジュニア柔道選手権大会でIJF審判理事バルコス氏が審判員に対して決勝戦の様子を解説していたのでその一部を報告したい。

あの決勝戦は大変興味ある内容であった。
5分間の通常時間と3分間のゴールデンスコアで2(白:上川)対1(青:リネール)の
判定になった。
最初の5分間で上川に積極性に欠けると判断されて「指導」が1回与えられた。上川に2回目の「指導」が与えられたら当然(「有効」となって)試合は終了している。
しかし、2回目はなく、ゴールデンスコアに入って上川は3度リネールを宙に浮かす技を出して攻撃した。
このような場合、「指導1」は残っていたが、具体的に柔道の技で攻撃し、3度相手が大きく宙に浮いた動作はまさに柔道の技であり優勢勝ちの条件を満たしていた。
また、決勝戦の審判員3人のうち、ヨーロッパから2人(主審:ドイツ、副審:スペイン)オセアニアから1人(ニュージーランド)があたっており上川には決して有利とは思えない配置であったことを考えても上川の勝ちは順当であり納得できる。
ゴールデンスコアに入った場合は「指導1」があったとしても8分間で総合的に柔道で勝っている選手が勝利すべきだ。
このことは審判員がもっとも重要なこととして頭において欲しい。
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by kawaguchidojo | 2010-11-08 00:16


川口孝夫


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